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PHOENICSの活用事例

当社では印刷工場等の設備において、空調、環境、乾燥、冷凍システムの設計・施工におけるトータルエネルギーマネージメントを主たる業務としている。流体解析コードPHOENICSはその業務の中でも各設備の設計段階で最適化等の助言を与えるために活用されている。
通常、設計の行程には流体解析にかかる時間は考慮されていないため、特に短期間で解析を済ませることが要求される。そのために以下のような点に注意しなければならない。また、解析するに当り、解析で出来ることと出来ないことを事前にはっきりさせておく必要がある。

ここでは当社の解析事例の内、印刷乾燥装置の「ダクト内ミキサーによる空気の混合」、「乾燥装置の最適化」、「ノズル形状による速度分布の違い」について紹介する。

 

1. ダクト内ミキサーによる空気の混合

乾燥装置で使われる乾燥空気は高温空気と低温空気のミキシングで生成される。

ミキサー通過後のミキシングチャンバー出口にあたる絞りの影響を 確認した。



 

結果は左のグラフに示されるように絞りありの方が混合が促進され、さらに出口温度の分布も緩和されることが分った。

しかし、温度差がまだ200℃にもなるため、更なる対策が必要である。


2. 乾燥装置の最適化

乾燥装置ではノズルから印刷物へ熱風を吹き付けて乾燥させる。
今まで慣習的に設置されていた整流フィンやパンチングメタルは本当の必要なのかを検討した。

計算は整流フィンやパンチングメタルをつけない状態で行い、その結果、下の速度分布図やテーブルに示されるように風量分布の均一化が得られていることが分り、設計の簡素化が実現できた。

3. ノズル形状による速度分布の違い


ノズル形状の違い(右図コアンダ部分の有無)が基材表面の速度分布に与える影響を調べた。

コアンダ部分の有無と流量の多少の条件で計4ケースの計算を行い、以下のような結論が得られた。

◎コアンダ部分有り:
  ノズルから出た空気は基材に沿って指向性を保ちながら流れる。流量の多い方が直進性が強い。

◎コアンダ部分無し:
  基材に到達するまでに流れが曲がり、基材に沿った流れも下面境界に到達する前にほぼ消滅する。


4. まとめ

PHOENICSを用いた解析によって乾燥に関するシステムに対し、様々な助言が可能になった。
    ・設計段階で、性能・危険を予測
    ・慣例に囚われない設計を助言
    ・挙動の視覚化

今後他分野への活用も進めて行きたい。

 
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